Tupolev Tu-134UBL  Fly 1/144


Tu-134は旧ソ連時代に開発された旅客機で、ソ連本国以外にもポーランド・ハンガリー・東ドイツ・チェコスロバキアなど
諸外国でも運用された代表的旅客機です。
生産数も852機に達し、一時代を築いた機体であるとも言えると思います。
多数のバリエーションが存在する同機ですが、UBLにおいてはその特殊性が強く形に表れており模型の中においても目を引く存在になります。
オリジナルの機首とは大きくかけ離れたレドーム部分が最も特徴的ですが、これはこの機体がTu-160ブラックジャックの乗員訓練機材であるが故の形状です。
Tu-160は戦略爆撃機の為、それをシュミレートできるようブラックジャックと同じシステムを持ち合わせている機体と言えば解りやすいかもしれません。
胴体中央付近の下部にはボムラックを装着できるよう改修されたりもしているため、いざとなれば実際に爆撃機として機能する機体レベルなのかもしれません。
この機体がどれくらい生産されたのか不明ですが、ウクライナでも運用実績があったりすることやボーンヤードのような所に多数の用廃機が並んでいる写真もあることから
相当数の機体数を装備していたようです。


キットはFly社の限定品で発売された物です。
同社からは先だって民間機型のTu-134がリリースされていたので、今回はそのベースキットにレジンパーツなどを追加した形で発売となりました。
レジンパーツで用意されているのは機首、アンテナ、脚カバー、後車輪などがメインになっており、なかなかの出来ではないかと思います。
プラパーツ自体は簡易インジェクション成形であるため正直褒められた状態ではありません。
小パーツはバリだらけ、パーツの接着面はザックザクという具合でさながらAモデルと同じような雰囲気すらあります。
製作においてはそれらパーツをまずはしっかり整形して接着面を整えたり、強度を考慮してパーツを接続するなどの配慮を必要とします。
プラ自体は柔らかめなので、接着面については当て木に400番のペーパーを貼り付けたものでサンディングすることで容易に綺麗にすることができます。
胴体上と主翼には付属のエッチングパーツを取り付ける部分がある為、Pカッターで溝を作ってしっかり接着しておきます。
塗装についてはキットのボックス裏にある説明だと機体は単純にライトブルーグレーという表現だけしかありませんので、写真を参考に調色しています。
ライトブルーグレーについてはクレオスの117番RLM76ライトブルーに311番グレーFS36622を混ぜて吹きつけ。
主翼などの前縁はクレオス8番シルバー、翼端などの蛍光レッドは171番蛍光レッドにGX3ハーマンレッドを少量加えた物を使ってみました。
デカールはクレオスのマークソフターで十分馴染んでくれます。
デカール貼り付け後、半ツヤクリアーを吹き付けてなじませてOK。
細部は筆塗りにて仕上げています。
機体が基本的に単色であるため、非常にラクチンですし細身な機体なので製作も短期間で済みます。
細かいディテールを突き詰めたらやれることは沢山あるはずですが、1/144というスケールを考慮すればサックリ仕上げてその個性的なスタイリングを楽しむという
方向性でも全然問題ないと思います。







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