MV-22 OSPREY  ITALERI 1/48


主翼の端にあるプロペラの向きを変える事でヘリコプターのような垂直離着陸ができ、かつヘリコプター以上の高速で飛行が可能な航空機が
このオスプレイのようなティルトローター機と言われます。
日本ではこのオスプレイが最も有名でしょうし、実際にこのカテゴリでは今日現在で軍・民ともに活躍する唯一の機体です。

それ故に非常に最新のテクノロジーや構造なのかと思いますが、実際の所はティルトローター機においては
第二次大戦直後の1940年代から研究が始まっています。
それらの研究機であるXV-3やXV-5などの開発を経て1989年3月にオスプレイ試作1号機の初飛行となりました。
F-22の開発などに比べてその優先順位が低かったため、予算圧縮による計画遅延などがあったり
その後の議会で予算削減の名目で開発中止候補にもあがりましたが中止されることなく開発が進みました。

同機は海兵隊向けのMV-22、空軍向けのCV-22に分類されており、機体構造など基本となる部分は共通コンポーネントですが、
それぞれの機体にしか装備しないレーダーやセンサー類があり、それらが外観上の識別点として目につきます。
海兵隊型では兵員や物資輸送、哨戒などの任務が中心となりますが、空軍型では強襲作戦などにも参加するパターンがあり、
より前線に近いエリアでの活動が可能な実戦的装備が多いのが特徴とも言えるかもしれません。


キットはすでに発売からかなりの年月が経っているベテランキットの一つでしょう。
開発期間が長く、その存在が長く知られておりステルス機などの機密部分が少ないわりにキットに恵まれない機種です。
イタレリは1/72・1/48共にキット化していますが、何れも試作機をモデライズしている為に量産型とは細部ディテールが異なります。
各部の小さなアンテナ類や、エンジンナセルのアクセスパネルライン、インテーク形状、主翼上面のAPU廃熱口などなど。
どれだけ頑張るかは各自次第ですのでとことん頑張るも良し、そのままサクっと仕上げるも良し。
何れにせよ機体のアウトラインはなかなか良いですし、他に選択肢もない状況もあって売れるのでしょうね。
作例では少しだけ量産型の特徴を盛り込んで製作しています。

キットの特徴である凸モールド、凸リベットはほとんど凹モールド・凹リベット化。
これがどんな影響を与えるかを見たかったのですが、意外に何ともなくて違和感も感じませんでした。
このあたりはやはり個人の主観というレベルなので一概に言えませんが、少なくとも私的には全然OKでした。
マーキングはキット付属のデカールが随分前から使い物にならなくなっていたのでフライングレザーネックスのデカールを使っています。
マーキング図面の他、実機の細部資料写真がふんだんに入ったCDロムが付属する製品です。
再現可能な部隊は5種類、コーションは2機分入っています。
が、残念なことにこのデカールは市場在庫のみと思われますので、入手はかなり困難かもしれません。
他にオスプレイ用デカールを発売しているメーカーもないのでちょっと寂しいところですね。
次回製作の際は量産型にしっかり改修して作ってみたいと思います。












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